『2nd day ー 走る。懸命に走る。』
8時44分 AM
農協で現金を引き出し、スタート。
あめがふりそうなので、今日は旗はナシ。
出だしから雨が降っていた。
最初は小雨でキツくなると、雨宿りすればよかった。
6kmほど行くと、温泉があった。
そこで雨宿りをしていると、
湯治に来たという人がいた。
今日は「一日、雨」だという。
とにかく幌延というところまで行ってコンビニでカッパを買おう
と思う。
とにかく雨でもそこまで行かなければ、
前に進めない。
GoogleMapに表示された道をいく。
道は一本道。
道に沿って行けば、遅くても1時間もあれば、
大きな道に着くはずだった。
しかし、どこまで行ってもつく気配がない。
雨はきつくなるばかり。
もうひたすら進む。
次第に濡れていることが普通になってくる。
道的にはこれしかないが、どうもおかしい。
少し雨が弱くなったので、もう一度GoogleMAPで確認すると、
なんと地図にない地点にいた!
地図は大きな道じゃなくて、細い獣道のような道をルートに選んでいたのだ!
またやってしまった…汗
GoogleMAPさん、頼むよ…オイ!(-。-;
幌延で食堂を見つけて入る。
時刻も昼過ぎなので、燃料補給。
カツ丼食うが、ガッツリ食いたい気分ではなく、
ゆっくり食べる。
コンビニでカッパとゴミ袋を買い、雨に備える。
ここからは牧場だけが広がる単調な道にでる。
日が出れば直射日光が当たってかなり暑いが、
日が暮れれば肌寒い。
北海道は厄介な気候だ。
途中、リアカーを引いた人に出会う。
進行方向が同じなので、
この人も日本縦断か北海道縦断でもするのだろうか?
なんか不気味なので、話しかけずに追い越す。
この人のスピードには負けたくない。
時々休みながら進んでいると、
チャリンコに乗った地元のおっちゃんに話しかけられた。
前に同じように縦断している人を見かけたらしいが、
その人は30km/日がせいぜい目標だったという。
しかしそれでは3ヶ月かかってしまう。
どうしても50km/日は走らないといけない。
4時に残り18kmというところまでくる。
今の速度からすると、
3時間くらいかかるだろうか。
夜がくる前に着きたい。
40号線に入ると、目の前にトンネルが見えた。
歩道はあるが、狭い。何かものすごい音を立てている。
「大丈夫」と信じて、中に飛び込む。
トンネルの中は、ひんやりしていて、
車がトンネル内に入ると、ものすごい音を立てて迫ってくる。
走る。走り続ける。
怖くて、絶対に立ち止まりたくない。
全長750mのトンネルだったが、
ものすごく長く感じた。
あのリアカーを引いていた人もここを通るのだろうか。
だんだん日暮れが現実のものになってきた。
太陽が雲に覆われてきたので、
暑さはマシになってきたものの、
闇が目の前に迫ってきた。
そしてとうとう6時過ぎに暗闇を迎える。
ここからはヘッドライトを頭につけ、
後ろ向きに光を放つ。
足元より車に轢かれないことが大事だ。
いつ終わるかもしれない道をひたすらに真っ直ぐにいく。
遠くで光った。雷だ。
「まさか降るまい…」と思っていたら、
本当に降った。
それも横殴りの激しい雨だ。
少し大き目の歩道に入ったので、轢かれる心配はないが、
うっかりしていると、
水たまりに足を突っ込む。
雨宿りできる場所なんてどこにもない。
ひたすら懸命に走る。
もうあと6kmぐらいのところまできている。
遠くに灯りがチラホラ見える。
7時半頃、ようやく目的地の中川市街地に到着。
コンビニで明日の朝飯を買い、宿を探す。
右足を軽くひきづるようにして歩く。
もう限界だ。
一軒目の宿で空きがないか聞いてみると、
満室だという。
その人は親切にも、他の宿泊先にも電話で空きを確認してくれた。
これで無い、ということになれば、
野宿決定である。
ホテルが見つかった。
たぶん高いと思うが、無いよりマシだ。
そこまで歩くこと15分。
午後8:07、目的地中川までの51kmをゴール。
ホテルのフロントでは、
名前さえまともに書けないほど寒さに震えていた。
今日はここまで。
→残金!
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