流した汗はあなたを裏切らない

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流した汗はあなたを裏切らない

On 7月 28, 2016, Posted by , In RUN,サハラマラソン, With No Comments

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こんばんわ!パーソナルランニングコーチのREDです!

 

世間の小学生は、いよいよ夏休みに入りましたね!

 

この夏は何しますか?

 

この夏も暑いですが、

秋・冬に大会を申し込んでいる人は、

今のうちに走りこむことをお勧めします!

 

涼しくなってから、走り始める、

では、

少し間に合わないですからね〜

 

 

 

もちろん、

私も、夏休みでも関係なく走り続けます!

 

 

さて、

本日はサハラマラソン第4回です!

(はい、まだやっていました( ^_^)/~~~

 

流した汗はあなたを裏切らない

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4/9 6:25 AM

夜中に目が覚めた。

風が強い。

こんなの経験したことがない。

まぁ、こんなこともあるか。

と、嵐が止むのを待ったが、いっこうに止まらない。

 

すると、突然、分厚い布が顔に当たった。

風が強いのでそんなこともあるかと思ったが、

何度も何度も顔に当たる。

これはおかしい、と起き上がってみると、

テントを支えていた木の棒が、全部倒れていた。

ベルベル人に直してもらいたいが、

こんな夜中にやってくれるわけがない。

 

隣に寝ていた人もそれに気づき、

二人でテントを支え、木の棒で固定した。

と言っても、

木で支えているだけで、

いつまた風で倒れるか、風が弱まるまでは、気が抜けなかった。

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次に目が覚めたのが4時である。

まだ暗いが少しだけ、白んできた。

まったく眠くない。

寒さも多少あるが、眠れなくなる程でもない。

 

慣れとは怖いものである。

紀見峠で野宿したときのほうが、よっぽど寒かったし、

短パンに長袖のシャツでも寒くない。

 

もう比較対象がおかしくなっている。

トレーニングの賜物、といえば、よく聞こえるが、

周囲の人と比べると、明らかに自分だけ基準が違う。

荷物を詰めるにしても、自分はゆっくりしているし、

スウェットやシートも持っていない。

それでも快適に過ごせているから、野生化している、と言ってもいい。

寒さもベトナムにいた前回よりも耐性ができている。

住めば都、というが、人の適応能力は驚異である。

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4/9 8:49 AM

みんなが食事を終えて、せっせとパッキングを始めている。

そんな中でも呑気にかまえている。

今回のサハラは、とにかく軽量化した、というわけではないが、

必要な物だけ持ってくれば、自然と軽量化になった。

 

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4/9 4:15 PM

荷物のコントロールチェックが終わると、

すぐにやることがなくなった。

日中はけっこう気温が上がる。

試しに1食、食事に陽を当ててみたが、

ぬるいが、水よりはマシな食事になった。

 

同じテントの人は自分も含めて、7人。

サトウさん、キヨさん、オオヤマさん、ナカノさん、イケダさん、ムラタさん。

この内、最後の3名の荷物は、10kgを超えていた。

「何が入っているの?」と、

荷を解いてみると、要らないものがたくさん。

ウェットティッシュが10個以上、予備の食事だけで1kg以上、

トイレットペーパーが丸ごと一つ、

他にもたくさん要らないものがあったので、

みんなで、あれは要らない、これも要らない、と、

ワイワイ楽しみながら、荷物の整理を手伝った。

 

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4/9 5:56 PM

4時半からブリーフィングがあり、

大会のルールだとか、参加者の誕生日だとか、

お決まりの儀式(?)があった。

「校長先生の夏休みの忠告」みたいなもので、

大切なことを言っているのもわかるが、

早く終わって欲しいと、思いながら、

1時間ぐらい(フランス語からの通訳もあって)立ちながら聞いた。

 

それが終わると、日本人だけで集まり、自己紹介をすることになった。

これは、私の発案で、私がファシリテーターになって、

ごく簡単に、各自、自己紹介を行った。

私がファシリテーターになって、声をかけたので、

自分の名前は覚えてもらえただろう。

その後も、諸事情があって、他のテントに顔を出したときに、

私の名前で声をかけてもらえたので、

やってよかったと思う。

 

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4/9 9:09 PM

テントの改修をすることになった。

今回のサハラは、前回よりも異様に風が強い。

風のせいで、寒さを余計に感じるし、

砂埃で、何もかも砂にまみれてしまう。

近くのフランス人テントを参考に、支えている木の角度を緩やかにし、

天井は低いが、裾が広く、風が入らないテントに作りなおした。

テントのメンバーで協力して作り上げた根城は、

我ながら傑作。

風は全く入らず、快適であった。

 

ここにきて、ようやくテントのメンバーが打ち解けてきた感じがする。

明日以降も快適なテント生活を送るためにも、

全員無事でゴールしたい。

 

その後、夜の食事に行ったが、

風がより強くなったことでもあり、

食事は半ば砂まじりだった。

「これが最後の晩餐にならないように」と、

ジョークがとんでいた。

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明日、ついにスタートだ。

ようやくここにきて、実感が湧いてきた。

「平常心」が今回のテーマ、と思っていたが、

ほんとうにここまで実感が湧かなかったのは、

場数を踏んできたからかもしれない、と思う。

そう思うと、これまでやってきたことは十分に意味があり、

報われるものである。

だが、それも、

完走してから言うセリフだ。

2年前の借りを返しに、

同じコースならば、なおさら成長した自分を見せてやる。

そのためにやってきたこの2年間なのだから。

記録もとったし、あとは寝るだけ。

次に良い文を書けることを祈る。

 

 

■ 常々、サハラマラソンについて、

「世界一過酷なマラソン」と言われることもあって、

「そんな荷物背負ってよく走るね!」

とか、

「気温40度を超える中、走るなんて考えられない!」

とか、

「しかも、250kmって、ありえへん!」

とか、

いろいろと、言われますが、

 

正直、サハラマラソンの本番を走るより、

「サハラマラソンのスタートラインに立つまでが一番しんどかった」

と言えます。

 

 

それもそのはずで、

本気でサハラマラソンを完走しようと考えるならば、

練習の際に、サハラ本番以上のことをしなければなりません。

 

 

当たり前ですが、

本番で、練習以上の力は発揮できないのです。

 

 

たとえ、ロクに練習もせず完走できたとしても、

「ほんとうの意味でその人にサハラを走る力がある」、

とはいえないでしょう。

 

どんな大会でも、運・不運はありますし、

それがたまたま良かった・悪かっただけかもしれません。

 

どんな状況下でも、

走ることができてこそ、実力がある。

と言えるのです。

 

 

 

■ 本番になれば、良からぬ事も起こりうるものです。

 

運任せの人は、

それが起こったならば、最後。

そこで終了です。

それは準備として、あまりにもお粗末すぎます。

 

練習の段階で、

本番を想定し、それ以上の負荷・環境下で自分を鍛える。

そうすることで、

自然と、本番での予期せぬ事態にも対応できる。

 

 

このようなことは、

RUNに限らず、どの分野でも起こりうることですが、

実践できている人は少ないのではないでしょうか。

 

 

 

 

■ そう考えると、

いろいろなことを考え、いろいろなトレーニングを行うことも決して無駄ではなく、

そのようにして流した汗は、あなたを裏切らない。

と言えます。

 

私自身も、

本番を想定して、本番以上のことに取り組んできたからこそ、

 

今でも、「サハラを走ってみたい」、という人に、

より具体的で、より再現性の高い方法をお伝えすることができますし、

1度リタイアしたからこそ、

すべきではないことも、お話することができます。

 

試行錯誤してきたからこそ、

事細かく細部までお伝えすることができ、

今の走りに確実に活かされてるのです。

 

 

そうやって、

汗水垂らして、創意工夫してきたことは、

忘れはしませんし、必ず血肉となります。

 

 

今日はここまで。

 


[まとめ]

  • サハラマラソンのスタートラインに立つまでが一番しんどかった。なぜなら、本番で練習以上のことはできないから。
  • 練習の段階で、本番以上の負荷をかけ、自分を鍛える。そうすることで、予期せぬ事態にも対応できる。
  • 汗水垂らして、創意工夫してきたことは、決して忘れることはないし、必ず血肉になる。

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