流した汗はあなたを裏切らない
こんばんわ!パーソナルランニングコーチのREDです!
世間の小学生は、いよいよ夏休みに入りましたね!
この夏は何しますか?
この夏も暑いですが、
秋・冬に大会を申し込んでいる人は、
今のうちに走りこむことをお勧めします!
涼しくなってから、走り始める、
では、
少し間に合わないですからね〜
もちろん、
私も、夏休みでも関係なく走り続けます!
さて、
本日はサハラマラソン第4回です!
(はい、まだやっていました( ^_^)/~~~
流した汗はあなたを裏切らない
4/9 6:25 AM
夜中に目が覚めた。
風が強い。
こんなの経験したことがない。
まぁ、こんなこともあるか。
と、嵐が止むのを待ったが、いっこうに止まらない。
すると、突然、分厚い布が顔に当たった。
風が強いのでそんなこともあるかと思ったが、
何度も何度も顔に当たる。
これはおかしい、と起き上がってみると、
テントを支えていた木の棒が、全部倒れていた。
ベルベル人に直してもらいたいが、
こんな夜中にやってくれるわけがない。
隣に寝ていた人もそれに気づき、
二人でテントを支え、木の棒で固定した。
と言っても、
木で支えているだけで、
いつまた風で倒れるか、風が弱まるまでは、気が抜けなかった。
次に目が覚めたのが4時である。
まだ暗いが少しだけ、白んできた。
まったく眠くない。
寒さも多少あるが、眠れなくなる程でもない。
慣れとは怖いものである。
紀見峠で野宿したときのほうが、よっぽど寒かったし、
短パンに長袖のシャツでも寒くない。
もう比較対象がおかしくなっている。
トレーニングの賜物、といえば、よく聞こえるが、
周囲の人と比べると、明らかに自分だけ基準が違う。
荷物を詰めるにしても、自分はゆっくりしているし、
スウェットやシートも持っていない。
それでも快適に過ごせているから、野生化している、と言ってもいい。
寒さもベトナムにいた前回よりも耐性ができている。
住めば都、というが、人の適応能力は驚異である。
4/9 8:49 AM
みんなが食事を終えて、せっせとパッキングを始めている。
そんな中でも呑気にかまえている。
今回のサハラは、とにかく軽量化した、というわけではないが、
必要な物だけ持ってくれば、自然と軽量化になった。
4/9 4:15 PM
荷物のコントロールチェックが終わると、
すぐにやることがなくなった。
日中はけっこう気温が上がる。
試しに1食、食事に陽を当ててみたが、
ぬるいが、水よりはマシな食事になった。
同じテントの人は自分も含めて、7人。
サトウさん、キヨさん、オオヤマさん、ナカノさん、イケダさん、ムラタさん。
この内、最後の3名の荷物は、10kgを超えていた。
「何が入っているの?」と、
荷を解いてみると、要らないものがたくさん。
ウェットティッシュが10個以上、予備の食事だけで1kg以上、
トイレットペーパーが丸ごと一つ、
他にもたくさん要らないものがあったので、
みんなで、あれは要らない、これも要らない、と、
ワイワイ楽しみながら、荷物の整理を手伝った。
4/9 5:56 PM
4時半からブリーフィングがあり、
大会のルールだとか、参加者の誕生日だとか、
お決まりの儀式(?)があった。
「校長先生の夏休みの忠告」みたいなもので、
大切なことを言っているのもわかるが、
早く終わって欲しいと、思いながら、
1時間ぐらい(フランス語からの通訳もあって)立ちながら聞いた。
それが終わると、日本人だけで集まり、自己紹介をすることになった。
これは、私の発案で、私がファシリテーターになって、
ごく簡単に、各自、自己紹介を行った。
私がファシリテーターになって、声をかけたので、
自分の名前は覚えてもらえただろう。
その後も、諸事情があって、他のテントに顔を出したときに、
私の名前で声をかけてもらえたので、
やってよかったと思う。
4/9 9:09 PM
テントの改修をすることになった。
今回のサハラは、前回よりも異様に風が強い。
風のせいで、寒さを余計に感じるし、
砂埃で、何もかも砂にまみれてしまう。
近くのフランス人テントを参考に、支えている木の角度を緩やかにし、
天井は低いが、裾が広く、風が入らないテントに作りなおした。
テントのメンバーで協力して作り上げた根城は、
我ながら傑作。
風は全く入らず、快適であった。
ここにきて、ようやくテントのメンバーが打ち解けてきた感じがする。
明日以降も快適なテント生活を送るためにも、
全員無事でゴールしたい。
その後、夜の食事に行ったが、
風がより強くなったことでもあり、
食事は半ば砂まじりだった。
「これが最後の晩餐にならないように」と、
ジョークがとんでいた。
明日、ついにスタートだ。
ようやくここにきて、実感が湧いてきた。
「平常心」が今回のテーマ、と思っていたが、
ほんとうにここまで実感が湧かなかったのは、
場数を踏んできたからかもしれない、と思う。
そう思うと、これまでやってきたことは十分に意味があり、
報われるものである。
だが、それも、
完走してから言うセリフだ。
2年前の借りを返しに、
同じコースならば、なおさら成長した自分を見せてやる。
そのためにやってきたこの2年間なのだから。
記録もとったし、あとは寝るだけ。
次に良い文を書けることを祈る。
■ 常々、サハラマラソンについて、
「世界一過酷なマラソン」と言われることもあって、
「そんな荷物背負ってよく走るね!」
とか、
「気温40度を超える中、走るなんて考えられない!」
とか、
「しかも、250kmって、ありえへん!」
とか、
いろいろと、言われますが、
正直、サハラマラソンの本番を走るより、
「サハラマラソンのスタートラインに立つまでが一番しんどかった」
と言えます。
それもそのはずで、
本気でサハラマラソンを完走しようと考えるならば、
練習の際に、サハラ本番以上のことをしなければなりません。
当たり前ですが、
本番で、練習以上の力は発揮できないのです。
たとえ、ロクに練習もせず完走できたとしても、
「ほんとうの意味でその人にサハラを走る力がある」、
とはいえないでしょう。
どんな大会でも、運・不運はありますし、
それがたまたま良かった・悪かっただけかもしれません。
どんな状況下でも、
走ることができてこそ、実力がある。
と言えるのです。
■ 本番になれば、良からぬ事も起こりうるものです。
運任せの人は、
それが起こったならば、最後。
そこで終了です。
それは準備として、あまりにもお粗末すぎます。
練習の段階で、
本番を想定し、それ以上の負荷・環境下で自分を鍛える。
そうすることで、
自然と、本番での予期せぬ事態にも対応できる。
このようなことは、
RUNに限らず、どの分野でも起こりうることですが、
実践できている人は少ないのではないでしょうか。
■ そう考えると、
いろいろなことを考え、いろいろなトレーニングを行うことも決して無駄ではなく、
そのようにして流した汗は、あなたを裏切らない。
と言えます。
私自身も、
本番を想定して、本番以上のことに取り組んできたからこそ、
今でも、「サハラを走ってみたい」、という人に、
より具体的で、より再現性の高い方法をお伝えすることができますし、
1度リタイアしたからこそ、
すべきではないことも、お話することができます。
試行錯誤してきたからこそ、
事細かく細部までお伝えすることができ、
今の走りに確実に活かされてるのです。
そうやって、
汗水垂らして、創意工夫してきたことは、
忘れはしませんし、必ず血肉となります。
今日はここまで。
[まとめ]
- サハラマラソンのスタートラインに立つまでが一番しんどかった。なぜなら、本番で練習以上のことはできないから。
- 練習の段階で、本番以上の負荷をかけ、自分を鍛える。そうすることで、予期せぬ事態にも対応できる。
- 汗水垂らして、創意工夫してきたことは、決して忘れることはないし、必ず血肉になる。
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